メキシコシティでアート巡りをするなら、チャプルテペック公園内にある**メキシコ近代美術館(Museo de Arte Moderno)、通称「MAM(マム)」**です。
ここは、壁画のようなダイナミックな作品だけでなく、フリーダ・カーロやレメディオス・バロといった人気作家の「キャンバス画」をじっくり鑑賞できるのが魅力。公園の緑に囲まれた、非常に心地よい美術館です。

1. 訪問前に知りたい!3つのポイント
- 都会のオアシス、チャプルテペック公園内:広大な公園の緑に囲まれており、鑑賞後は庭園を散策できる開放的な美術館です。
- 女性芸術家たちの「聖地」:メキシコを代表するフリーダ・カーロ、そしてメキシコで才能を開花させたシュルレアリスムの旗手レメディオス・バロのコレクションは世界屈指です。
- モダンなカフェで一息:円筒形の美しい建築を眺めながら、屋外でコーヒーを楽しめるカフェが併設されています。

歩き疲れたら、カフェで休憩しよう。
2. 建築そのものがアート:公園に浮かぶクリスタルの円筒
1964年に開館したこの美術館は、メキシコ現代建築を代表するペドロ・ラミレス・バスケスによって設計されました。
最大の特徴は、ガラス張りの曲線美が光る円形のフォルムです。内部へ入ると、黄金色に輝くドーム状の天井が広がり、まるで光の繭の中にいるような神聖な感覚に包まれます。


3. 必見!展示作品の徹底解説
フリーダ・カーロ:『二人のフリーダ』(Las Dos Fridas)
この巨大なキャンバス画は、フリーダが夫ディエゴ・リベラとの最初の離婚を経験した直後の1939年に描かれました。彼女の作品の中でも最大級のサイズであり、当時の彼女の絶望と自己探求が凝縮されています。
右側はメキシコの伝統衣装、左側はヨーロッパ風のドレスを着たフリーダ。二人の心臓が一本の血管で繋がれ、アイデンティティの分裂と孤独を鮮烈に描き出しています。
メキシコシティでもフリーダ・カーロの作品が見れる場所は少なく、必見のコレクションです。

レメディオス・バロ:『フルーティスト(笛を吹く人)』
レメディオス・バロ(1908–1963)は、
スペイン生まれ → パリで前衛芸術に関わり → 最終的にメキシコで開花した女性シュルレアリスム画家。
「夢」「錬金術」「科学」「魔術」「女性の知性」を、異常に理知的で静かな絵として描いたのが最大の特徴です。MAMは、シュルレアリスムの巨匠レメディオス・バロの作品を最も多く所蔵しています。

アリス・ラオン:『The Stroll of Frida Kahlo(フリーダカーロの散歩)』
アリス・ラオンはフランス出身ですが、メキシコに渡り、フリーダ・カーロやディエゴ・リベラとも親交がありました。フリーダが亡くなった直後の1950年代半ばから制作されたこの作品は、親友へのオマージュ(敬意)として描かれました。 タイトルの「散歩」とは、肉体的な歩みだけでなく、フリーダの魂が自由になってメキシコの夜空を巡る旅のようなイメージです。

メキシコ近代絵画の巨人たち
この美術館では、メキシコが世界に誇る「巨匠壁画家」たちのキャンバス作品も間近に鑑賞できます。

ディエゴ・リベラ: 壁画とは違う、非常に繊細で優雅な肖像画。

ダビッド・アルファロ・シケイロス: 突き出した巨大な手が観る者を圧倒する『Our Present Image』。メキシコ近代芸術を代表する作品。

ルフィーノ・タマヨ:展示室の入り口付近、ひときわ高い壁面に飾られている巨大な油彩画。
4. 彫刻庭園:緑の中でアートと呼吸する
MAMの魅力は館内だけではありません。建物を取り囲む広大な庭園(写真「museo.jpg」)には、多数の彫刻作品が点在しています。
木々の合間に現れるモダンな彫刻は、チャプルテペック公園の自然と見事に調和しています。室内で濃密なアート体験をした後に、風を感じながら彫刻を巡るのは、この美術館ならではの贅沢な時間です。

2026年版:メキシコ近代美術館 観光チェックリスト
| 項目 | 内容 | 備考 |
| 入場料 | 大人:約95ペソ | 日曜日はメキシコ在住者無料 |
| 開館時間 | 火曜〜日曜 10:15 – 17:45 | 月曜休館 |
| 所要時間 | 1.5時間 〜 2.5時間 | 彫刻庭園やカフェも含めて |
| アクセス | ・地下鉄 Chapultepec 駅(1号線)から徒歩10分 ・メトロバスGandhi駅(7号線)から徒歩1分。 | 人類学博物館から徒歩5分 |







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